子供にプログラミングを習わせようかと思っているんだけど、よく出てくる「Scratch」って何?どの教室・スクールでも使われているけどいいものなの?そんな親御さんの疑問に元プログラマーの現役SEが解説します!
Scratchってなに?
Scratchはアメリカのマサチューセッツ工科大学のメディアラボで8歳から16歳をユーザーターゲットとして作られた無料のプログラミング言語・開発環境の事です。
世界150か国、40言語で学校授業でも利用されております。
なお、文科省の「小学校プログラミング教育に関する研修教材」を見ると、Scratchを利用する教材例がありますので、小学校の授業でもこのScratchが使われるかもしれませんね。
そうなのです。このScratch実は特別な開発環境不要で公式サイトから自由に完全無料で利用することが出来ます!

公式サイトの上部にある「作る」というメニューをクリックすると、こちらの画面に映ります。この画面プログラミング教室の案内、もしくはTVの特集などで見かけたことないですか?
なんと無料の開発環境なのです!
なので実はプログラミング教室に行かずとも、こちらで無料で学ぶこと自体は可能なのです。
そう思われた方。ぜひ「作る」から操作してみて下さい。
おそらくこうなると思います。
プログラミングに精通していない親御さんならなおさら分からないと思いますし、ましてやパソコン操作自体慣れないお子様ならもっともっとわからないと思います。
ということで、簡単に使い方を解説していきます!
Scratchの使い方【スプライトを動かそう】
日本語表示に設定する
では、まずはScratch公式サイトを開きます。
上部メニューの「作る」をクリックします。
最初に開いた時英語表示になっている事もありますので、左上の地球儀マークをクリックし、日本語選択して日本語に変えましょう。


これで開発環境が整いました。
エリアの解説

画面上の各エリアはざっくりこんな感じですね。コードはドラッグして隣のコードを置くエリアへ持ってくることが出来ます。
コードをうまく並べ、右にいるスプライトというネコのキャラクターを動かすプログラミングをしていきます。
今回はこのスプライト君を動かして、端まで行ったら跳ね返るというものを作ってみます。
ちなみにコードは「イベント」や「制御」などもあり、内容はこんな感じです。

…と、分かる人はわかるかと思います。
イベントを作る
まずはプログラムのきっかけ作りをします。例えば「クリックされた時」や「画面を開いた時」など、これを「イベント」と言います。
今回は「旗印が押された時」をイベントとします。

- 左のメニューから「イベント」をクリック
- 「(旗)が押された時」を選択
- ドラッグ(クリックしたまま)して隣のエリアへ持っていきコードを置く
これで「イベント」のプログラムができました。
動きの制御をする
今回は「スプライト君を動かして、端まで行ったら跳ね返る」という動作をつくりますが、制御の部分はというと、「動き続ける」と言うのが制御部分になります。
人間なら「端まで行ったら」と聞けばそこまで動き続ける(歩き続ける)ものという事が分かりますが、コンピューターにはそれを指示(命令)しないと動き続ける事はしません。
その為「動き続ける」という制御(命令)が必要になります。少し本格的に言うと「for文」というプログラミング構文がそれにあたります。

- 左のメニューから「制御」をクリック
- 「ずっと ↑」を選択
- ドラッグ(クリックしたまま)して隣のエリアへ持っていき「(旗)が押された時」につなげるようにコードを置く
ここまでで、「(旗)が押された時にずっと〇〇をする」というプログラミングができました。
次はアクション(動き)です。
アクション(動き)をつける
今回の動きはまず「歩く」そして「端まで行ったら引き返す」という動きになります。
こちらをプログラムしていきましょう。

- 左のメニューから「動き」をクリック
- 「(10)歩動かす」を選択
- ドラッグ(クリックしたまま)して隣のエリアへ持っていき「ずっと↑」の空いている箇所につなげるようにコードを置く
- 「もし端に着いたら、跳ね返る」を選択
- 「(10)歩動かす」につなげるようにコードを置く
これで、「(旗)が押された時にずっと歩き、もし端に着いたら跳ね返る」というプログラミングができました。
プログラミング完了
ここまでプログラミングしたら旗印をクリックしてみましょう!すーっと端まで行ったら跳ね返るという動きをすると思います。
右端で跳ね返るとき上下逆になって返ってくると思いますが、これも勿論設定で変更する事はできますが、今回は割愛させて頂きます。
これでプログラミング完了です!
プログラミングは難しくない!でも…
いかがでしたでしょうか。難しかったですか?
プログラミングというと、黒い画面にカチカチとひたすら謎の文字を書き込んで…というイメージあったと思います。
ですがScratchはいかがでしょう?
日本語で単語が書かれているものをうまく繋げていくだけで結果を出すことができますよね。プログラミングの入門としては最適な言語・開発環境です。
創造しながら学び、楽しむ
Scratchは分かりやすいカラーリングとブロック状の要素を「どう繋げたらいいだろう?こう繋げたらどうなるんだろう?」という様々な創造を養うには非常にわかりやすいです。
そして遊びながらも学べるツールとしてはとても画期的であるとも言えます。
独学には限界がある
最初は動画を見たり、参考書を見ながら学習するのも発展の方法としてはアリです。
こちらは人気・評判の高い参考書です。
個人の興味度の高さにもよると思いますが、以上の参考書があっても早い段階で飽きてしまう可能性もあります。
明確な課題が無く、初心者であればあるほど独学には限界があります。
なぜかと言うと、引き出しが無いからです。
イベントを作り、制御をし、行動を考える。
単純なようでバリエーションを考えるのはとても大変です。これが思いつかなければやっぱり飽きてしまいます。
それでは勿体ないですよね!
プログラミングスクールで効率よく学ぶ
やっぱりここに行き着くのかなと思います。
課題もありますし、何より教えてくれる先生がいますからね!
ですが、プログラミングスクールは都内には沢山ありますが、少し郊外になるとなかなかありません。
あったとしても共働きなので習わせるのは難しく、時間も、そして費用も掛かる…と思っておりました。
そんな時見つけたのが子供向けのオンラインプログラミングスクールです。
これなら場所も時間も関係ないですし、何より費用が安い!!
参考書を購入するよりも効率的で効果的です。
おすすめのオンラインプログラミングスクール
筆者も子供にぜひ習わせたい!と思い、早速色々と調べてみました。
そんな中でコース・お値段共に気になったスクールをご紹介します。
DToyBox(:DDDToyBox)

システム開発会社が提供するプログラミング教室のオンライン版プログラミング教室です。
教材や指導法は、実際の開発現場で活躍したプログラマー・システムエンジニアが監修するため生きたプログラミングを学ぶことができます。
コースは全17回のレッスンのみですが、Scratchにて回毎にレベルアップしていくことができます。
対象年齢 | 小学3年生~中学生 |
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レッスン時間 | 月4回 |
コース | 第1~17回までのカリキュラムを月々2回配信 |
料金プラン | 月額1,700円 |
必要ツール | インターネットとパソコン |
D-SCHOOL
月に一回新しい課題が公開されますので、解説動画を見ながらプログラミングに挑戦していきます。
人気ゲームのマインクラフトと幼児子供向けプログラミングScratchをベースにしたマイクラッチコースを始め、英語と共に学習も可能なコース、専用のパーツ(ブロック)を使って作るロボットコース、そしてScratchを利用してゲームを作るゲーム制作コースなど様々なコースがあります。
対象年齢 | 小学生~中学生 |
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レッスン時間 | 【マイクラッチコース】90 – 120分 【英語&プログラミングコース】90 – 120分 【ロボットプログラミングコース】90分 【ゲーム制作コース】40〜60分 |
コース | マイクラッチコース オンライン個別指導コース 英語&プログラミングコース ロボットプログラミングコース ゲーム制作コース |
料金プラン | 【マイクラッチコース】 月額:3,980円 年額:32,835円(月2,985円 25%お得) 【英語&プログラミングコース】 月額:3,980円 【ロボットプログラミングコース】 月額 4,980円(ロボットキット込) 【ゲーム制作コース】 1,980円 |
必要ツール | インターネットとパソコン、Zoom |
おすすめのオンラインプログラミングスクール他にも4社まとめておりますので、よろしければこちらご覧下さい。

さいごに
折角今回Scratch調査をしてみたので、子供が本格的にプログラミングを手にする前に親として、元プログラマーとしても事前に知識を仕入れておこうかなと思います!
皆様もぜひお子様と一緒にプログラミングやってみて下さい!
スマホ版アプリもあります
ちなみにこのScratchですが、スマホ版のアプリもありますのでさいごにご紹介します。
Scratch Jr

今回ご紹介したScratchよりも幼児向け(5~8歳)に作られたアプリなので、より視覚的で分かりやすくなった幼児向けプログラミングアプリです!
Scratch

今回ご紹介したScratchのアプリです。ブロックが小さくて使いにくいというレビューもありましたので、スマホよりはタブレットとか少し画面が大きい端末で利用した方がよいかもしれません。
※iOS版はありません。
また、完全無料のプログラミングアプリもまとめましたので合わせてご覧下さい。

では!